今回ご紹介する症例は耳道(耳の中)に腫瘍が出来てしまった10歳の猫ちゃんです。
1年程前から慢性的な耳漏(耳垂れ)に悩まされていましたが、細菌性外耳炎として治療を続けており、なかなか治らないとのことで当院を受診されました。
外貌からは腫瘤は確認できませんが、黒褐色の悪臭のある耳漏が蓄積していました。
このような耳漏は細菌性外耳炎やマラセチア性外耳炎、ヒゼンダニ症(耳ダニ)などの原因が一般的で、これらの病気と鑑別する必要があります。
写真のわんちゃんは8歳の柴犬の男の子です。1年以上前からアトピーによる難治性の皮膚病と診断され、他院を受診していましたが、中々治らないとの事で当院を受診されました。
初診時、背中には痂皮を伴う大きな脱毛と色素沈着がみられ、お腹側にも同様の皮膚病変がみられました(下図)。