犬の精巣腫瘍(性ホルモン関連皮膚症、脱毛、雌性化乳房)

精巣腫瘍は通常10歳以上の高齢犬で多い病気です。

セルトリ細胞腫、間細胞腫、精上皮腫のいずれかである場合がほとんどで、前立腺過形成、乳房の雌性化、両側性の対称性脱毛などの症状が認められます。

精巣腫瘍は一般的に良性であるものの、まれにリンパ節や肝臓、肺などに転移することもあります。またセルトリ細胞腫は時に重篤な骨髄抑制を生じ、死に至ることもある病気です。

写真は未去勢の雄犬ですが、乳頭が雌犬のように発達している様子がわかります。

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猫の巨大結腸症(便秘)

 慢性的な便秘・排便障害が続くことにより、結腸(大腸)の運動性が低下し持続的に拡張してしまった病態を巨大結腸症といいます。

 症状は排便困難だけでなく、しぶり血便、食欲不振、嘔吐などがあります。重度になると腸内で有害なガスが発生し、それが腸管から吸収されると全身状態が悪化していきます。

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犬の会陰ヘルニア(便秘、しぶり)

肛門から陰部の付け根の領域を会陰部と呼びますが、この周辺の筋組織が萎縮し骨盤腔の脂肪や直腸、膀胱などが外に脱出する病気を会陰ヘルニアといいます。

中高齢の去勢していない雄犬に発症しやすく、症状はしぶり排便障害、排尿障害がみられます。肛門周囲が膨れ上がり、便が正常に出ないことに気づき来院されるケースが多くみられます。

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猫の尿道閉塞(尿が出ない、頻尿、血尿)

 寒い季節になると猫ちゃんは飲水量が減り、尿のトラブルが多くなります。頻尿や血尿を見かけたことのある飼い主さんも多いのではないでしょうか?

特に、尿道が詰まり、尿が出にくくなる状態を尿道閉塞といいます。尿道閉塞が生じると頻尿や血尿だけでなく、尿がぽたぽた出る排尿時に辛そうに鳴くなどの症状がみられ、さらに進行すると、尿が出なくなり急性腎不全によって死に至ることもあります。

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フェレットの誤食(胃内異物、腸閉塞)

フェレットは犬や猫に比較して鳴き声がなく、お散歩の必要もないため飼いやすい動物として、近年ペットとして人気です。

一方で好奇心旺盛なため、色々な物を口にする習性があります。そのため、部屋に落ちている物を間違って食べてしまう事故で来院するケースが比較的多くみられます。

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犬の先天性門脈-体循環シャント

今回は犬の先天性門脈—体循環シャント(いわゆる門脈シャント)の症例をご紹介します。

そもそも門脈という血管を聞いたことがない方も多いと思います。

門脈は肝臓に流れこむ主要な血管で、腸管で吸収されたアンモニアや細菌の毒素を肝臓で分解する役割を担っています。

門脈—体循環シャントが存在すると、肝臓で解毒されるべき毒素が全身へまわり、発育不良や尿路結石症、てんかん様発作などの症状が出てしまい、放置すると肝不全によって死に至る場合もある怖い病気です。

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尿管結石と膀胱結石を摘出したトイプードル

14歳のトイプードルの男の子です。

4年前に血尿がみられてから他院で膀胱癌と診断され、ずっと薬を飲み続けていたそうです。

尿の出が悪い、血尿、頻尿といった症状が続いていて、今回当院を受診されました。

 

レントゲン写真では尿管の位置と膀胱の位置に結石が認められます(矢印)。

 

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内視鏡検査で診断された犬の慢性腸炎

ワンちゃんやネコちゃんと暮らしていると、嘔吐や下痢を見かけることは比較的多いと思います。

多くは一過性のもので、数日で改善しますが、治りにくい場合は深刻な病気が隠れていいるかもしれません。

また、胃腸の病気は血液検査やレントゲン、超音波などの一般的な検査では異常が見つかりにくいため、異常が見落とされがちです。

そこで、有効な検査が内視鏡検査です。

内視鏡検査は腸の粘膜を直接観察でき、組織の採取も可能なため確定診断が得られます。

 

 

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排尿障害を引き起こした膣腫瘍

今年の2月で15歳になったパピヨンの女の子です。これまで大きな病気もなく元気に過ごしていましたが、先日、排尿障害を主訴に当院を受診されました。

排尿姿勢をとっても中々尿が出ず、一回に少量しか出ないようでした。

女の子のワンちゃんでは比較的稀な症状で、膀胱炎の症状とも違ったため、超音波検査とレントゲン検査を行うことになりました。

写真は超音波検査ですが、膀胱の背側に黒い影(腫瘍)がみられます。

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猫の肝リピドーシス

今回は肥満の猫ちゃんが罹りやすい病気のひとつ、肝リピドーシス(脂肪肝)の症例をご紹介します。

 

写真は嘔吐と食欲不振で他院を受診し、1週間程入院したが治らないとの事で当院を受診した10歳の雄猫ちゃんです。

来院時には黄疸(皮膚や目の粘膜が黄色く染まる)がみられ、食欲は全く無い状態でした。

 

 

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