当院ではフェレット、うさぎ、ハムスター、モルモット、デグー、チンチラ、ハリネズミなどの小動物の診療も行っております。小動物は病気の進行がとても早いため、食欲が少ない、元気がない、便が緩いなどの初期症状に気づいた時から様子を見ずに、早めに受診されることをお勧めします。

フェレットのインスリノーマ(低血糖、ふらつき)

インスリンは血糖値をコントロールするために膵臓のβ細胞から分泌されるホルモンで、血糖値が高いと放出され、低いと放出されなくなります。このβ細胞の腫瘍をインスリノーマと呼びます。

インスリノーマは中高齢のフェレットでは最も多い腫瘍とされ、当院でもよく遭遇する病気です。

「元気がない」「ケージにいる事が多い」「後ろ足が弱そう、ふらつく」「流涎(よだれ)」などが主な症状です。低血糖が重度になると痙攣や発作、昏睡状態に陥り、最悪の場合死に至ります。

中高齢で発症するため、低血糖によるこれらの症状を加齢によるものと勘違いしてしまい、発見が遅れる事があるので注意が必要です。

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フェレットの誤食(胃内異物、腸閉塞)

フェレットは犬や猫に比較して鳴き声がなく、お散歩の必要もないため飼いやすい動物として、近年ペットとして人気です。

一方で好奇心旺盛なため、色々な物を口にする習性があります。そのため、部屋に落ちている物を間違って食べてしまう事故で来院するケースが比較的多くみられます。

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フェレットの副腎腫瘍

フェレットでは副腎腫瘍が比較的多くみられます。4〜5歳をピークに発症し、雌雄ともに発症します。

代表的な症状は脱毛ですが、写真のように部分的に脱毛する子から全身脱毛してしまう子まで様々です。

特に雄フェレットは前立腺肥大や前立腺嚢胞を伴うことがあり、排尿障害を起こすため非常にやっかいな病気です。

 

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うさぎの子宮疾患(子宮の癌肉腫)

写真は血尿を主訴に来院した2歳のウサギのお尻周りの様子です。

血混じりの尿が被毛に付着していることが分かります。

ウサギの血尿の原因としては尿路結石や膀胱炎、子宮疾患等が考えられます。

この症例は診察時に触診で腹部にしこりが触れたので、超音波検査を実施しました。

 

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フェレットの前立腺嚢胞

 症例はフェレットの男の子です。

尿が出ないとの症状で当院を受診されました。

写真のレントゲンでは下腹部に大きな構造物が確認できます(矢印)。

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