当院での治療例

犬のマラセチア性皮膚炎

 マラセチアとはカビの一種(真菌)で、健康な動物の皮膚や耳道などに常在しています。しかし、アレルギーなどが原因で皮膚に問題が生じるとマラセチアが異常に増殖して皮膚炎を起こすことがあります。また、マラセチア菌は『皮脂』を好むので、シーズーや柴犬など生まれつき皮脂の多い犬種で多くみられます。

また、湿度・温度の高い環境で増殖しやすいため梅雨~夏の時期にかけて発症が多くみられます。同じ理由から、身体の擦れやすかったり、ムレやすい場所(指の間、耳、首、わきの下、お腹や肛門まわりなど)で増えやすいです。

マラセチア菌へのアレルギー反応として皮膚炎が生じることもあると言われています。

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犬の会陰ヘルニア(便秘、しぶり)

肛門から陰部の付け根の領域を会陰部と呼びますが、この周辺の筋組織が萎縮し骨盤腔の脂肪や直腸、膀胱などが外に脱出する病気を会陰ヘルニアといいます。

中高齢の去勢していない雄犬に発症しやすく、症状はしぶり排便障害、排尿障害がみられます。肛門周囲が膨れ上がり、便が正常に出ないことに気づき来院されるケースが多くみられます。

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犬の血管肉腫(脾臓・肝臓の腫瘍、ショック)

血管肉腫は、血管内皮細胞に由来する腫瘍で、様々な臓器に発生します。最も脾臓に発生しやすく、次いで心臓、皮膚、肝臓などにも認められることがあります。進行速度が早く、転移率が非常に高いことで知られる悪性腫瘍です。

特に怖い点として、血液を豊富に含むため出血しやすく、腹腔内で大量出血してしまうと、ショック状態となり救急処置が必要になります

 

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フェレットのインスリノーマ(低血糖、ふらつき)

インスリンは血糖値をコントロールするために膵臓のβ細胞から分泌されるホルモンで、血糖値が高いと放出され、低いと放出されなくなります。このβ細胞の腫瘍をインスリノーマと呼びます。

インスリノーマは中高齢のフェレットでは最も多い腫瘍とされ、当院でもよく遭遇する病気です。

「元気がない」「ケージにいる事が多い」「後ろ足が弱そう、ふらつく」「流涎(よだれ)」などが主な症状です。低血糖が重度になると痙攣や発作、昏睡状態に陥り、最悪の場合死に至ります。

中高齢で発症するため、低血糖によるこれらの症状を加齢によるものと勘違いしてしまい、発見が遅れる事があるので注意が必要です。

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猫の消化器型リンパ腫(胃腸管型、大細胞性、抗がん剤)

リンパ腫とは、免疫細胞の一つであるリンパ球が腫瘍化する疾患です。リンパ節や胸腺などのリンパ系組織の他、鼻腔内、消化管、脳神経、皮膚など全身のどこにでも発生する可能性があります。

以前は猫白血病ウイルスに関連してリンパ系組織に発生するケースが多くみられましたが、近年では消化器型リンパ腫が増加しています

今回は猫の消化器型リンパ腫の症状や診断、治療についてご紹介します。

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